2022年 凱旋門賞観戦記 パリロンシャン競馬場

今年も凱旋門賞を観戦しにパリロンシャン競馬場に行ってきました!毎回同じような内容と文章になっている気がしますし、さらに今年は大雨の影響で写真もあまり撮れませんでしたが、思い出も兼ねて観戦記を残します。現地の様子が少しでも伝われば幸いです。

2022年凱旋門賞観戦記!今年もまず凱旋門を見てから競馬場へ向かいます。

アクセス

昨年は地下鉄1号線のPorte Maillot駅からシャトルバスに乗車しました。今年は地下鉄10号線のPorte d'Auteuil駅からの無料シャトルバスに乗って向かいました。地下鉄の1番出口です。

地下鉄10号線 Porte d'Auteuilで下車

無料シャトルバスは出口を出てすぐ正面に待ち構えていました。案内板を持ったお姉さんがいます。

駅を出るとすぐに無料シャトルバスがありました

正午前に乗車しましたが、周辺道路が渋滞していたので20分強かかったでしょうか?到着後、すぐ横の正面入り口を目指します。荷物チェックを通り、入場します。すでにたくさんの人で賑わっています。

入場ゲート

入場してすぐに見える正面スタンド

チケット価格
チケットの値段は入場できるエリアによって変わります。Jardins de l'Arcというゴール板を過ぎた辺りのエリアのみ(パドックも見れない)であれば20ユーロ、以下の図の4を除く全てのエリア(パドックと正面スタンドも入れる)に行けるチケットは65ユーロ、Pelouse de l'Arrivee orと呼ばれるゴール真正面のエリアに入れるチケットはさらに値段が上がります(調べてみましたが値段が分かりませんでした)。私は65ユーロのチケットをインターネットで事前購入しました。ゴール真正面ではないですが、近くでレースも見れましたし、私にはこれで十分でした。

チケットの値段によって入場できるエリアが違います。

写真奥の植木で囲まれたエリアがどうやらArivee orという有料エリアのようです。

場内の様子

コロナの影響が残っていた昨年2021年の開催よりも大勢の人が、そして色々な国籍の人が来ていたように感じました。場内は明らかに昨年よりも華やかに、賑やかになっていたと思います。

場内の出店などは昨年とあまり変わっていない印象でした。ワッフルやサンドイッチのような軽食、ビールやワインといったアルコール、私には縁のないシャンパンなどがありました。日本からのお客さんのためか、お寿司のお弁当が売っていました。

またドレスコードですが、アスコット競馬などとは違って特に指定はありません。きっちりした服装でなくても大丈夫ですし、カジュアルな格好の人もいます。でも世界最高峰レースの凱旋門賞。カッコいいスーツを着た英国・仏国紳士や綺麗な帽子とドレスで着飾ったマダムと日本では味わえない優雅な雰囲気を共有したいので、私も普段は着ないシャツとジャケットを着て行っています。

パリロンシャン競馬場

ジョッキー達が馬場の状態を歩いて確認していました。デムーロ兄弟!

アルコール類、ソフトドリンク、生牡蠣そしてSushiが買えます。

シャンパンコーナー

凱旋門賞の一つ前、3レースのパドック

当日の競馬専門誌Paris Turf紙面チェック

凱旋門賞当日の新聞です。今年は前日の土曜日に購入する時間がなかったため、当日日曜日に競馬場内で購入(『Paris Turf』の旗を持ったお姉さんが場内を歩いています)。そのためゆっくり紙面を見れたのは競馬が終わった月曜日・・・結果を知った後で見たからだと思いますが、色々と興味深い記事が盛りだくさんでした。

凱旋門賞当日のParis Turf

いつもチェックしているおっちゃんの予想。レースが終わってから見るのはちょっとかわいそうですが、おっちゃんの予想順はLuxembourg, Vadeni, Alpinista, Westoverとかすってはいるものの惜しい!というところでしょうか。日本馬の一番手はタイトルホルダーですが全体では8番手、その他の日本馬はほとんど最後の方に名前が挙がっていました。

凱旋門賞2022馬柱

色々なメディアの予想をまとめた欄です。日本馬の印はほとんど無いに等しい感じです。日本馬を応援したい気持ち、それを反映していたJRA単勝オッズですが、現地のメディアの評価は残念ながら高くなく、そしてそれが悲しくも当たってしまう結果となりました。

現地メディアの印まとめ。日本馬はほぼノーマークです。

日本馬の紹介として、ルメール騎手へのインタビュー記事が掲載されていました。「海外遠征大好きなステイフーリッシュはノーチャンスではないが、潜在能力としては正直劣ってしまう」、「ディープボンドは凱旋門賞を経験しているのが大きなアドバンテージだが、ちょっと調子が下降気味」、「ドウデュースの前走の敗因は分からないがきっと調子を上げてくると思うし、5着以内に入る能力を持っている」、「タイトルホルダーは今季絶好調でジョッキーもよくこの馬のことを知っている」という日本各馬の印象を結構本音で話してくれている印象を受けました(私の誤訳もあると思いますのでご了承ください)。また最大のライバルは?という問いに対して、「アルピニスタは簡単には倒せない」とのコメント。ルメールさん、当たってる・・・

前のページの凱旋門賞特集記事にも「雨粒が一つ落ちるたびに、日本の悲願が遠ざかっていく・・それと対照的に喜んでいるのはアルピニスタ陣営だ。」という記者のコメントが。ここにもヒントが落ちていました。うーん、やはり新聞は土曜日に買わないといけなかった・・・

ルメール騎手へのインタビュー記事

いよいよ凱旋門賞

凱旋門賞のスタート時間が迫ってきました。直前の3レース生観戦は諦め、パドックがよく見えるところでスタンバイ。いよいよジョッキー紹介!というところで雨粒がポツリポツリ・・・最初はなんとか雨傘で凌ごうかと思っていたのですが、あっという間に雨脚は強まり、仕方なくパドックを後にしました。屋根のある正面スタンドに場所を見つけ、今年は遠くから観戦です。

レースの直前で、まるでタイミングを見計らったかのように、ものすごい雨になりました。本馬場入場もまるで嵐の中のようでした。

本馬場入場。ものすごい雨になってしまいました・・・

ただでさえタフなロンシャンのコースに加え、直前にこの大雨。日本馬にとっては過酷な条件になりました。自分の形に持ち込んで直線入口まで先頭だったタイトルホルダーに一瞬「おっ!」となりましたが、アルピニスタが持ったままの手応えで楽に先頭に。強かった。

レースが終わるのとほぼ同時に雨が弱まりました。ある意味奇跡的なタイミングです。着順に関係なく、戻ってくる出走した全馬に大きな拍手が送られます。毎回思いますが、全馬を讃えるこのシーンがいつも印象に残ります。

レースを終えた各馬が戻ってきます。この時は雨が弱まっていました。

大きな拍手とスマホに迎えられて優勝したアルピニスタが戻ってきました。いつかここに日本馬がいることを、そしてその瞬間をこのパリロンシャン競馬場で見届けることができることを祈りながら、今日の勝者である彼女に大きな拍手(と遠い位置から記念写真)を送りました。

ウイニングランをするアルピニスタに遠くから拍手を送りました

帰りの電車があるので、凱旋門賞が終わったら競馬場を後にしました。帰りも無料シャトルバスで地下鉄駅まで。今年は情を捨てて(日本馬の単勝応援馬券は買いました)自分なりに当てに行く馬券を買いました。馬連5頭ボックスで勝負しましたが、結果1着、3着、4着・・・2着のVadeniを買っていませんでした。理由は先日肘打ちをして二ヶ月騎乗停止処分を受けた騎手を応援できなかったから。情を捨てて、心を鬼にして日本馬をあまり買わない馬券を買ったのに、応援できないからという理由で切ったVadeniが来るとは・・・馬券の後悔と反省を帰りのバスの中でするのはロンシャン競馬場でも大井競馬場でも同じです。凱旋門賞当たり馬券はまたしても来年以降に持ち越しです。

 

おわり