フランス競馬観戦記 2022年ヴィシー大賞典 (GIII)

7月に入るとフランスは一気にバカンスの雰囲気に変わります。同僚との会話もバカンスの話題が多くなり、なんとなくみんなの表情も明るくなっている印象です。

そして競馬もリゾート地での開催が多くなる夏競馬に突入です。そんなバカンスの雰囲気に押され、せっかくなのでヴィシーまで遠征してきました。平日水曜日の夜、仕事を終えた後に競馬です!

ピクニックをしながら競馬を楽しむ優雅な水曜日の夜

暑すぎず、まさに最高の競馬日和!

メインレースのヴィシー大賞典(GIII)は第6レースですが、第5レースの前に騎乗するジョッキー紹介がありました。まるで日本ダービー。日本でもお馴染みのクリスチャン デムーロ騎手、バルザローナ騎手、そしてオリビエ ペリエ騎手も騎乗します!

ペリエ騎手が騎乗するのは前走サウジカップ(GI)を勝ったエンブレムロード。一番人気に支持されていましたが、このジョッキー紹介の場で

「素晴らしい馬ですが、朝の調教ではとても気難しい面を見せていました。調教に乗るまではとても自信があって楽勝かもと思っていたのですが、正直今は不安もあります。」(聞き取れない・分からないフランス語は筆者の妄想で補正していますのでご注意ください)

との弱気なコメント。これがフランス移籍初戦、ハンデ頭、そして初芝レース。危険な一番人気の匂いがするぞ・・

ヴィシー大賞典 騎乗ジョッキー紹介

なんだか荒れる予感がどんどん増してきました。いよいよパドックです。エンプレムロードは黒光りするとてもキレイな馬でした。C・デムーロ騎手の6番もキレイです。いや待て、2番も良さそうだぞ・・・6頭立てなのに3頭も挙げてどうする。パドックを見ても全くわかりません。散々悩んで結局ペリエ騎手応援の意味も込めて1番そして6番の馬券を購入。

クリスチャン騎乗の6番。父はシユーニ。

一番人気のエンブレムロード

2番もカッコイイぞ。

21時45分、いよいよ第6レースのヴィシー大賞典が発走!レースは6頭が一列に並び、その隊列が最後の直線まで全く変わらない調教のようなレース展開になりました。1番は3頭目、6番は最後方・・・この流れで最後方はまずくないか?

6頭が一列に並び、それが最後の直線まで続きます。

最後の直線。少頭数ですが馬名もよく分からない上に勝負服とも紐付けできないため、たった6頭立てなのに誰がどこにいるのかよく分かりません。でも1番と6番が全く伸びてこないのは明白でした・・・勝ったのは6頭中5番人気、モッセ騎乗の2番 Riocorvo。やっぱりエンブレムロードは危険な1番人気でした。それをペリエ騎手が自らレース前に教えてくれているのに・・・情で馬券は買ってはダメですね。

最後の直線!馬券はかすりもしていないため、ドキドキもありません!

馬券も外れ、気づけば辺りも真っ暗に。メインスタンドに照明が灯ります。この後も最終8レース(発走なんと22時45分)まで競馬は続き、そのあとは花火の打ち上げもあるとのことでしたが、明日も仕事なので今日は帰ります。小さい子供連れの家族もまだまだ残っていました。フランス人元気だなぁ・・

照明が灯るメインスタンド

メインレースはかすりもしませんでしたが、実はその前の平場の2レースでそれぞれ馬連と3連複が当たりました。入場券(8ユーロ)とビール代が浮くくらいの小さいプラスですが、それでも勝ちは勝ち。気分良く帰宅できました。